自衛隊の判断基準が詰まったビジネス本です。
読んでいるだけで、自衛隊の考え方の理解が深まります。
最初に「戦いの9原則」が記載されています。
①目標 ②主導 ③集中 ④経済 ⑤統一 ⑥機動 ⑦奇襲 ⑧簡明 ⑨保全
それぞれが重要な項目です。そしてそれは、何も戦いにおいてだけ重要という訳でもありません。
これらはビジネスにも応用が利くというのが、この本の内容です。
自衛隊の合理的な判断基準というものを解説した本は、なかなかお目にかかれないです。例えあったとしても、分かりやすく噛み砕いた内容であることは滅多にありません。
その点、この本は主に自衛隊在籍時の具体例を交えながら、平易な内容で説明してくれています。
個人的には、相手への伝え方や目標達成するための方法論が興味深かったです。
組織が大きくなっても、結局は相手は人間で、仕事はチームワークなんだなと。
また直接的には役に立ちませんが、「雪山で水筒の中身を凍らせないために容器の8分目までしか入れない」というような豆知識が、知的好奇心を刺激します(移動中に容器内で水が動くので凍らない!)。
全くトレンディーな本ではないでしょうが、下手なビジネス書を読むよりは学ぶべき点が多いと思える1冊でした。
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