鴨川もるもー

日々の日記、雑記ブログ

近所の自転車屋さん

家族の自転車のタイヤがパンクしたというので、休みの日に確認。
確かにガッツリパンクしてます。後輪タイヤがベコベコです。
何か踏んだ形跡も無かったので、原因は何だろうなと不思議には思いました。

パンク修理も自分でできなくはないですが、自分で修理すると再パンク率が高かったり、炎天下に外で作業するのも大変です。それにゴムのりもまだ残ってたかなぁ。
ともかく、今回は外注に出すことにしました。

近くに自転車屋さんって無いんだよなぁって改めて調べると、比較的近くに個人商店の自転車屋さんを発見。こんな所にお店をあったかな?と思いましたが、確かに存在するようです。

自転車を引きずり、炎天下をトボトボ歩きます。これで自転車屋さん存在しなかったら泣くなぁとか考えながら。

ありました。MIYATAののぼりが揚がっています。
こじんまりした、自宅兼店舗形式のお店です。
自転車本体を購入するには気が引けますが、パンク修理ならこういったお店の方が得意かもしれません。

お店に入ると、少し耳の遠いヨレヨレのランニングシャツを着たおじいさんが出て来ました。
客と分かると、アポ無しにも関わらず、快く対応してくれます。

持っている年季の入った道具類にも興味が惹かれますが、とにかく作業の手際が良いです。
修理をしながら、原因とかもちゃんと説明してくれます。
今回のパンクは、チューブがタイヤのゴムに擦れての摩耗パンクで、ここのとこ傷んでるのが分かるかなと。最近のタイヤはゴムの内側がザラザラしてるので、このパンクが多いそうです。

話をしていると、このおじいさんは何と87歳。肌ツヤも良く、ハキハキした喋り口調だったので驚きです。
駅前の自転車屋さんは家賃10万円で、従業員の給料のことも考えると毎日10万円の売上がないと儲からないと言っていたそうです。だから駅前のお店の修理代は高いと。
その分、うちみたいな店鋪は修理代が安くても、息の長い商売ができると。

駅前の自転車屋さんは、毎月25日の稼働日と考えると毎日10万円の売上が上がれば売上は250万円。
粗利率50%と仮定すると、粗利額125万円。
従業員1人社会保険込みで40万くらいとして、1人雇うと40万円。家賃とその他経費で30万円か。オーナーの取り分考えると、確かに手元にお金は残りません。
まぁ、サイクルベースあさひさんの粗利率が50%だったのですが、販売メインか、工賃メインかによっても粗利率は変わってきます。
ともかく、失礼ながら自転車屋さんで毎日10万円の売上はキツイのではないかと。近くの学校とタイアップして、学生に通学用の自転車を売りまくるとかできれば別なんですけどね。

考えれば考えるほど、おじいさん商売うまいなぁ。
経営センス、人当たりの良さ、技術力。どれをとっても合格点です。素晴らしい。
パンク修理なんかでも笑顔で対応してもらえるのが、本当に嬉しいです。人が好きっていうのが、ひしひしと伝わってきます。客商売の根本はここですよ。困ったことあったらまた来ようってなります。
あと3年ぐらいで引退すると言っていましたが、惜しい人材を失います。

結局、自転車はパンク修理だけでは完治せず、チューブとタイヤ交換もしてもらいました。後輪のタイヤ交換って、自分でやると凄く面倒臭いので、お店でやってもらえると助かります。
ついでに前輪の虫ゴム交換やチェーンの注油、その他諸々のチェックと、色々してもらえたみたいです。

自転車を修理してもらえたのも良かったのですが、それにしても今回は気持ちの良いおじいさんに出会えたなぁ。
いつまでもお元気で。