鴨川もるもー

日々の日記、雑記ブログ

誰にでもできる作曲講座 奥平ともあき著

タイトル通りの本です。

作曲のためのイロハ、いやドレミ、いやCDE…。この際何でもいいです。初級編、中級編、上級編に分かれていて、予備知識の無い人でも理解できるように書かれています。

自分は音楽理論をもう少し深く知りたいなという状態で、この本に出会いました。
初心者もターゲットにした本なので、内容も理解しやすく、音楽理論を吸収することができました。
DTMをしている人も、基礎部分の確認という意味では意義のある本ではなかろうかと思います。

初級編の度数の解説、初心者の自分にはためになりました。そういう数え方をするんですね。
三度とか五度とか、何となく知ったかぶりしてました。
こういった理論から理解していくと、マイナーコードもメジャーセブンコードもマイナーセブンコードも怖くない!楽譜見て、適当にそれっぽいコード当てて誤魔化していた過去の自分にサヨナラです。
そういった意味では、ギターよりもキーボードの方が直感的に理解しやすいですね。
はい。嘘つきました。ギターコードはまだ直感的に理解できません。でもキーボードは直感的に理解できるようになりました。C・D・E…と、鍵盤にシール貼ってますし。

これなら子供でも直感的にコード弾けるようになります。

そして、CコードをⅠ(トニック)とすると、GコードはⅤ(ドミナント)、FコードはⅣ(サブドミナント)。
ドミナントはトニックに戻りたがると。
このスリーコードで一曲作れるなんて!この骨格カクカクが知りたかったんです。

また、10代の頃に聴く音楽が一番重要だという説明があります。ここも目からウロコ、耳から耳石…。すみません、これは私が考えました。
10代が一番音楽に興味を持ち、じっくり聴くことができ、たくさん吸収することができる年代だと。
正にその通りです。皆さんも思い当たる節があるのではないでしょうか。
音楽の知見を広げるには、ただひたすら色々なジャンルの音楽を聞き、気に入った部分を自分で再現できるようにすると良いと。それが血となり肉となり、知識や経験が蓄積されていくと書かれています。
この辺りで、もう既にこの著者の信者になりました。奥平ともあきさんが占い師なら、毎週通ってますね。

私的本題であるコード進行のページでは、今まで知りたかったコード付けやコード進行の理論が書かれています。
1小節の半分以上の長さを占めるメロディーが、コードの構成音になると。
参考として、コード進行の代表例が掲載されています。
代理コードとか専門的な説明も出てきますが、気にしない気にしない。
この時点で、コード先行の作曲ができます!メロディー先行の作曲もやろうと思えばできます!
私はここで成仏しました。もう思い残すことはありません。
実践する前に、理論が理解できれば満足する派なので。

その後に宇多田ヒカルのFirst Loveの楽譜も載っていて、とってもお得な気分です。
これだけで小一時間遊べます。


中級編・上級編は実践的すぎて、私にはちょっとした読み物として読み流す程度でしょうか。
その中でも、ヨナ抜きの解説はありがたかったです。たまにヨナ抜きとか出てきますけど、良く分かりませんでしたので。
ヨナ抜きとは、ファとシを抜いたメロディーのことなんですね。確かに、松任谷由実の「春よ来い」は、試してみると嘘みたいにヨナ抜きのメロディーですね。聞くだけじゃ全く気付きませんでした。
バックグラウンド等まで解説されているので、読み物としても楽しめます。


受験には役立たなくとも、学校での音楽の授業で、このようにもう少し突っ込んだ内容を教えて欲しかったです。
一般教養や素養、常識として、もう一歩踏み込んだ音楽のあり方があればいいなと、常々思っています。
それぞれの人生が、もっと彩り豊かなものになるとは思いませんか?

いやー、音楽って素晴らしいですね。また10代に戻ってみたいです。