鴨川もるもー

日々の日記、雑記ブログ

スプートニクの恋人 著:村上春樹

村上春樹さんの恋愛小説です。

定期的に外に持ち出すので、本も傷んできてます。

学生の頃に読んで気に入って、今でも定期的に読み返している本の1つです。
気に入ってはいるのですが、どこの本屋で買ったとか、この本との出会いエピソードは残念ながら覚えていません。でも思春期の重要な時期を一緒に過ごし(そして今でも)、何だかすごく思い入れのある本です。友達にも貸して、感想教えてもらったなーとか、そんなことは覚えています。

村上春樹さんの小説なので、当然一筋縄ではいきません。それでも、まだ分かり易い部類なのでは。
1度通読した後は、結末が分かった上で読み返すので、安心して読んでいられます。途中で多少イレギュラーな事象が発生しても気にしない、気にしない。いつもの結末に収束するのですから、

こちら側とあちら側、魅力的なキャラクター、マイノリティー設定、随所に散りばめられたユーモア、二人の語り手、流される血。
いわゆるザ・村上春樹です。生徒の仁村君のことを「にんじん」と呼んでいたのが、地味にツボにハマります。

ラストシーンも最高!唯一無二の大切な人だと再認識した後の再会予告。僕があちら側に行ったのか、すみれがこちら側に戻ってきたのかはさておき、同じ世界の同じ月を見ていると。
どんな作品でも、この心の深層部での触れ合いシーンがお気に入りです。

今回でまた読み返してしまったぜ。比較的シンプルなストーリーで、適度なボリューム。読み応えもありますし、オススメです。