鴨川もるもー

日々の日記、雑記ブログ

リビングで塗れるプラモ 水溶きアクリル筆塗りテクニック 秋友克也

タイトルにあるように、アクリル塗料を使った筆塗り技法紹介の本。

技法紹介と言っても、大したことは書いていない。
アクリル塗料を3割ほど水で薄めて筆塗りする。仕上げに汚し塗装をして完成。
結果、ほとんど臭いがしないので、家族にも迷惑をかけにくい。また被膜も薄く保たれ、乾燥も早まる。そして何よりも道具の片付けが楽になる。

以上のように利点は多い。
元々自分も住環境の都合で、エアブラシやら缶スプレーが使えず、更にラッカー塗料を使うことでさえ、臭気の面からかなりの神経を費やしていた。
アクリル塗料の筆塗りなら、自宅でも問題なく使用できる。そういった面では、この本とベクトルが合致している。

アクリル塗料での筆塗りなんて普通のことだが、書籍で紹介されて、立派な作例も掲載されていると、エアブラシ無くても十分作品が作れるんだと勇気を貰える。

この技法での苦手な表現は、エアブラシのような均一な塗装面の実現。どうしても細かな色ムラは出てしまう。その辺りは、汚し塗装でカバー。それにしても多少色ムラがあった方が、リアリティがありませんか?
また細かな色分けが苦手。流動性が高すぎて、窪みに集まってしまう。細かな色分けする場合は、原液に近い塗料のまま筆塗りする。
後は全体的なウォッシングも苦手。塗装表面の凹凸が大きいので、塗料が残り易い。うまく調整してウォッシングをするか、ピンポイントの汚し塗装で仕上げを行う。

色々苦手な表現も書いたが、苦手な点を把握さえしていれば良い。
何よりも気楽に塗装をできるようになったのは良いこと。この著者の秋元さんとは気が合いそうです。
模型はストレス無く、楽しんでするものと、改めて思い直させてくれる本。